2010年12月26日 (日) (NO.257)
「ろうそくの科学」実験ショー
今年最後の日、「ろうそくの科学」実験ショーを行いました。
この、ろうそくを使った実験は、私(山浦)が大好きな実験で、昨年は少人数で不定期にやっていたもの。
今年は改良を加え、みんなで楽しめるショー形式にしてみました。
火を使うだけあって、みんなの喰いつきようといったら半端ないですね。
予測する→確かめる を繰り返しながら、炎の不思議にせまっていきました。
実はこの実験、今から150年ほど前、イギリスのファラデーという科学者が、科学の楽しさを伝えようとクリスマスの時期に行った実験なのです。
もちろん理科ハウス風にアレンジしていますが。
「宇宙船の中でろうそくに火をつけたら、炎はどうなるか?」の実験では、
実際に無重力に近い状態を作って、観察に成功!
おおいに盛り上がりました。
来年のクリスマスもまたやりますよ!
理科ハウス 山浦安曇
ろうそくのあたたかい炎を囲んで
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2010年12月25日 (土) (NO.256)
クモの網に魅せられました!
『クモの網に魅せられて展』、終了しました。
2か月足らずの短い期間でしたが、たくさんの方に観ていただくことができました。
日本画でクモの巣を描きたいので、実物をよく見てみたいという方。
クモの網を模したパラグアイの編み物『ニャンドゥティ』を日本で紹介していらっしゃるという方。
畑で見かけるクモの名前を教えてほしい、という方。
クモって、なんだかんだいって身近な生き物なんですね。
特に嬉しかったのは、「クモなんて気持ち悪いと思っていたけど、見方が変わった。親しみが湧いてきた!」
と言ってもらえたこと。
クモの網は、生き物の世界をのぞく窓でもあるのです。
この年末の大掃除でクモを見かけることがあるかもしれませんが、きっと今までとは違った視線で接することができるのではないでしょうか。
クモの網標本を快く貸してくださった船曳和代さん、
クモの生態写真を提供してくださった田中和徳さん、
ありがとうございました。
クモの網は、昆虫だけでなく、人の輪までもからめとってしまったようです。
理科ハウス 山浦安曇
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2010年12月22日 (水) (NO.255)
速報!『枝毛の研究』
「枝毛が見たいから顕微鏡貸して!」と学校帰りの中学生。
「すごーい、裂けてる!」 「ごぼうみたい」と大興奮。
こうなったらいろんな毛を見てみようと、
縮れ毛、まつ毛、眉毛などありとあらゆる「毛」を観察してみました。
毛根が髄からにょろりと出ている様子はかなりインパクトあり。
「キューティクルは見えないかな?」「電子顕微鏡でないと無理じゃないのー」
館長の「しらが」を400倍でのぞくと、なんと、うろこのようなキューティクルが見えたのです!
「髪の毛って、こんなふうになっているんだ・・・へぇ」
ほんの思いつきで始めた観察ですが、発見がいっぱいです。
おもしろいので、毛の観察コーナーを設けることにしました。
みなさんも、自分の毛を見てみませんか。
理科ハウス 山浦安曇
この調子でいくと、いつか新発見をするかも・・・
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2010年12月22日 (水) (NO.254)
月食、残念でした!
昨日の夕方、曇り空をうらめしく眺めた方はさぞ多かっただろうと思います。
晴れていれば赤い満月を見ることができたのです。
皆既月食も見たかったですが、私が見たかったのは部分月食です。
理科ハウスには地球と月の大きさと距離をあらわした展示があります。
この展示を説明するときに、
「地球と月はどっちが大きいですか」と聞くと、
「月!」と答える人が少なくありません。
本を読んだり人に聞いた知識ではなく、月の大きさをどうやって知ってもらえばいいのでしょう。
いったい、昔の人はどうやって知ったのでしょう。
それは月食だったのです。
月食では地球の影が月の上に重なります。
部分月食を見れば地球が大きいことがひと目でわかるのです!
地球と月の大きさ比べのできる部分月食をこの目でぜひ見たいものです。
次に逗子で観察しやすい月食は来年の12月10日です。
今度は晴れますように!
理科ハウス 森裕美子
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2010年12月12日 (日) (NO.253)
サイエンスカフェ「自然保護の真実 PARTⅡ」 by 倉持卓司さん
今回は、7月28日に行った「自然保護の真実」のPARTⅡです。
なぜ、同じテーマで2回もやったのかというと、
現在行われている自然保護の事例を、もっとたくさん見ていただきたかったからです。
前回のお話は、ホタルやサケの放流。植樹、校庭の緑地化、EM菌でした。
今回、倉持さんが問題提起してくださったのは、ウミガメ保護とアマモの移植の話です。
「卵を産みに上陸!」と毎回騒がれるウミガメですが、
卵の移植、人工孵化、放流など、本来のウミガメの生態からかけはなれた人間に都合のよいイベントになってしまっていること。
打ち上げられたウミガメの死体を埋める行為が、
もともとそこに生息しているヒョウタンゴミムシやハマダンゴムシなどの小さな生き物の環境を奪ってしまっていること。
その生き物が生態学的にどの位置にあるのか、それを支えるより小さな生き物が生息できる環境にあるのか、
を理解することが、保護の第一歩であるというお話でした。
今回の参加者の中でウミガメ保護にかかわっている方はいらっしゃいませんでしたが、
自分たちが関わっていない事例にも触れることで、かえって自分たちの活動を客観的に見ることができたのではないかと思います。
自然保護の問題は、一度話を聞いただけで理解できるような簡単なものではないでしょう。
生物学的にまだわかっていないところがたくさんある生き物を扱うこと自体、保護活動も一筋縄ではいかないはず。
しかし、生き物の生態を知る姿勢こそ、常に大切にしたいものです。
理科ハウスでは、このような場を、今後も第3回、第4回と続けていきたいと思っています。
たくさんの問題提議をしてくださった倉持卓司さん、ありがとうございました。
第1回と第2回のトークの内容は、資料として保存する予定。
現在テープ起こし作業をしていますので、詳しい内容については、お問い合わせください。
理科ハウス 山浦安曇
たくさんの事例に触れながら、考えます。
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2010年12月11日 (土) (NO.252)
うれしいできごと
今日は午前中、町田の小学校に行ってきました。
10月に台風で延期になった(№235)実験ショーをやるためです。
いくつかの科学マジックを楽しんだ後、偏光板を使った簡単な工作をみんなといっしょに作りました。
楽しんでいただけたでしょうか。
保護者の方たちや校長先生、副校長先生にお世話になりました。
温かいお心遣いありがとうございました。
そして午後には、もうひとつうれしいできごとがありました。
いつもよく来館してくださる方から「いつも楽しませていただいているので」と現金で寄付をくださったのです。
本当にありがとうございます!
私たちにとって何よりの励ましになりました。
応援してくださっているという気持ちがずしりと伝わりました。
大事に使わせていただきます。
これからもがんばれそうです!
理科ハウス 森裕美子
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2010年12月6日 (月) (NO.251)
「あなを探そう!」自然観察会
先日4日(土)、「藤沢市みどりいっぱい市民の会」のみなさんに声をかけていただき、
藤沢市内にある新林公園で自然観察会を行いました。
テーマはズバリ、「あな」です。
葉っぱに開いているあな、木に開いているあな、地面に開いているあな・・・いつもと違った視点で自然を観察してもらいました。
見つけたあなは、
アジサイの葉の穴、カラムシの葉の穴、ムラサキシキブの葉の穴、
スギカミキリの脱出孔、さまざまな形の樹洞、
アリジゴク(ウスバカゲロウの幼虫)の巣穴、アカネズミの穴、モグラの穴、
ドングリに開いた穴、蛹に開いた穴
などなど。
だれがあけたの? どうやって? 出てきた穴なのか、入っていった穴なのか。
なんのためにあけたの?
穴に手をいれたり、匂いをかいだり、じっくり観察しながら、考えていきます。
びっくりしたのは、私の予想する以上に、子どもたちが実にいろいろな穴を見つけてくれたこと。
(昔の人が開けた水路の穴までも!)
「あなをみつける」というわかりやすさが、探索意欲を増したのでしょう。
最後に観察したのは、木漏れ日の形。
枝や葉のすきまはいろいろな形をしているのに、地面に映る形はなぜみんな○(まる)なの?
木々のすきま(あな)がピンホールとなって、たくさんの太陽の像が映っているんですね。
とてもうれしかったのは、参加してくださった親子が翌日、新たに発見した穴の写真を持って理科ハウスにきてくれたこと!
だれも気づかなかったものに注目してみる視線がすばらしい!
また、季節を変えて観察してみると楽しいですよ。
また、声をかけてください。「あな研究家」として、出動します!
理科ハウス 山浦安曇
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2010年12月5日 (日) (NO.250)
にぼしの解剖ワークショップ
にぼしを解剖するって、どういうこと? という声が聞こえてきそうです。
スーパーで売っているにぼしは、「カタクチイワシ」という魚を煮て乾燥させたもの。
かちんかちんに乾燥していますが、手を汚さずに臓器をそのままの形で取り出すことができるすぐれた理科教材なのです。
しかも、魚類は最古のせきつい動物。動物の体のつくりを比較・観察するのに、これほどよい素材はありません。
取りだす臓器は、水晶体、脳、耳石、えら、さいは、心臓、肝臓、胃、腸、卵巣または精巣の10項目。
それぞれの位置を確認しながら慎重に解剖していきます。
ピンセットで小さいものを取りだすのは、なんだか研究者になった気分!
解剖するうちに、それぞれの臓器の働きや、つながりが見えてきます。
解剖した後は、他の動物の体と比較したり、進化の過程をたどってみたり。
小さな世界から大きな世界へと視点を広げていきます。
このワークショップ、一応11月で終了しますが、リクエストがあればまたやります!
理科ハウス 山浦安曇
こまかいところまで、ていねいに取りだします。
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2010年11月30日 (火) (NO.249)
船曳さん、来館!
今日ははるばる姫路から、クモの網標本の作者、船曳和代さんが理科ハウスに足を運んでくださいました!
船曳さんとは電話やメールでのやりとだけで、お会いするのは今日が初めてです。
「こんにちは!」とドアを開けて入ってきた船曳さんは、なんだかずっと前からの知り合いみたいな感じ!
どーも、どーも、と挨拶もそこそこに、さっそくクモ談義がはじまりました。
神武寺から理科ハウスに来るまでの間に観たクモの話。
ゴミグモの網を採った時のおもしろエピソード。
クモに寄生するハエの研究の話。
標本が、生き生きと物語をかたり始めたように感じました。
今回の展示にクモの写真を提供してくださった田中さんはじめ、
クモ好きの方が理科ハウスに集まり、
情報交換に花が咲きました。
たくさんの人にクモ網の標本を見てもらって、身近な生き物の暮らしに気づいてほしいと、船曳さん。
そこで、12月12日までの予定を25日まで延長して、展示することになりました!
このあと、標本は関西の博物館に移動します。
関東の方、ぜひこの機会をお見逃しなく。
理科ハウス 山浦安曇
荷造りひもでつくった巨大クモの網の下で記念撮影
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2010年11月27日 (土) (NO.248)
サイエンスカフェ「もしも寺田寅彦がここにいたら」
今日は池内了さんを招いてのサイエンスカフェ。
池内さんは寺田寅彦に関してたくさんの本を書いておられます。
そんなにのめりこんだ寺田寅彦の魅力は何だったのでしょう。
寅彦の研究の話、お父さんの話、戦争についての考え方が変っていく様子など、
どんな人生だったのかがほんの少し見えたような気がしました。
でも残念ながら時間が足りず、お話は前編だけで終わってしまったのです。
続きが聞きたい!
今回聞き逃してしまった方、朗報です。
今日の続きをまた理科ハウスでやってくださるとのことでした。
乞うご期待!
先生、ありがとうございました。
理科ハウス 森裕美子
「現在、寅彦のような科学者はいますか?」という質問に、池内先生は?
「Sukina Mono Itigo Kohi Hana Bizin Hutokorode site Utyu Kenbutu 1934.1.2」
本日のおやつ。寅彦のすきなもの。もちろん、コーヒーつき。
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2010年11月26日 (金) (NO.247)
実験ショー「音のふしぎ」
昨日は町田の小学校に出かけて4年生のみんなといっしょに実験を楽しみました。
保護者の方たちもたくさん参加してくださいました。
テーマは音。音を消すにはどうすればいい?
音はどうやったら作れる?
いろいろ出た意見をもとに実験をしてみました。
どれも家でできるものなのでぜひ試してみてくださいね。
お手伝いしてくださったお母さん達、ありがとうございました。
遠いけど理科ハウスにもぜひ遊びに来てくださいね!
理科ハウス 森裕美子
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2010年11月23日 (火) (NO.246)
学園祭で実験ショー「くまのプーさんは空をとべるか!?」
今日は、東京都市大学の学園祭に呼んでいただき、実験ショーを行なってきました。
学園祭での実験ショーは初めて。どんな人たちが見に来てくださるのかとても心配でした。
開始10分前になっても数人しか集まらず、どうしようかと思っていましたが、時間になったらどんどん部屋に入ってきてくださって、いつのまにか会場はたくさんの親子で満席になっていました。
実験のテーマは、「くまのプーさんは空をとべるか!?」。
風船を使った新ネタです。
うまくいくかどうか心配だったのですが、実験は大成功。みなさんに楽しんでいただけたようでホッとしました。
何回も連絡をとってくれた実行委員の学生さん、音声を担当してくれた学生さん、どうもお疲れ様でした。
お互い、いい経験になりましたね。
また、どこかでお会いしましょう。
理科ハウス 森裕美子
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2010年11月16日 (火) (NO.245)
液体窒素の実験
知り合いから、液体窒素が残ったけど使いますか、との連絡が入りました。
液体窒素というのは科学実験ショーなどでよく見かけるとても冷たい(-196℃)液体です。
実験用の道具も貸してくださったのでさっそくやってみることにしました。
ふくらませた風船を液体窒素の液の中に入れるとあっという間に風船が縮んでいきます。
風船の中の空気も冷やされて体積が小さくなってしまうのです。
そしてチリチリという音をたてて風船はパリパリになってしまいました。
割りばしでつまんで取り出すとみるみるもとの風船のようにふくらみます。
おもしろくて何回もやりました。
液体窒素はどんどん気体の窒素になってしまうのでドライアイスと同じように保存しておくことはできません。
この実験をやってみたい人は18日(木)までにご来館ください(4時~5時の間)。
理科ハウス 森裕美子
シャーペンの芯に電気を流して液体窒素に入れたり、超伝導の実験をしたり。
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2010年11月15日 (月) (NO.244)
最相さんからうれしいお知らせ!
9月26日のサイエンスカフェでお世話になった最相葉月さんからメールが届きました。
理科ハウス訪問記をエッセイで書いてくださったこと、
そのエッセイがミシマ社のホームページに載ったことを伝えてくださったのです。
ミシマ社は最相さんの著書「未来への周遊券」を出版している会社です。
力の入ったホームページなのでぜひ見てみてください。
最相さん、素敵なエッセイをありがとうございました。
ミシマ社掲載ページはこちら
理科ハウス 森裕美子
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2010年11月12日 (金) (NO.243)
職業についての授業@中学校
金曜日、今日は市内の中学校で1年生の職業についての授業に参加してきました。
私たちのほかには美容師さんや材木やさん、旅行会社の人、飲料会社の人、映像関係の方などが来ておられました。
理科ハウスの話を希望してくれた30人前後の生徒さんを前にして私の経験を話しました。
理科ハウスをどうして作ろうと思ったのか。
どんな仕事をやっているのか。
生徒さんからたくさんの質問があったので、それに答えたりしました。
ちゃんと話を聞いてくれてありがとう!
その後、空気の実験をして楽しみました。
みんな実験がほんとに好きだね!
ぜひ、理科ハウスに来て他の実験も楽しんでください。
待ってるよ!
理科ハウス 森裕美子
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2010年11月11日 (木) (NO.242)
玄関前で月観察会
夕方、南西の空にきれいな月が見えていたので、
玄関前に望遠鏡を持ちだして、観ることにしました。
セッティングをしていると、道を通る人も興味深々。
「何が見えるんですか?」
「ほら、あの月ですよ」
「見せてもらってもいいですか?」
「もちろんです!」