2012年5月2日水曜日

AssistOn / Oblaat "poemicro"



「poemicro」は、世界ではじめて、顕微鏡で読む「スライド・ガラスの詩集」です

詩は、本に記されていなければならない。それは誰が決めたのでしょうか?

詩はおそらく私たち、人々の歴史の古くから身近にあって、ある時は声で唱えられ、そしてあるときは歌となった。文字が発明されると、手で記されるようになり、そして本が発明されると、詩集となった。

けれどもしかしたら、詩は、もっと自由になりたがっているのかもしれません。もっと自由になって、誰かに読まれたい、あなたの側に居たいのかも。

この「oblaat」(オブラート)のシリーズは、もっと詩を自由にしてあげる活動。そして詩が私たちにとって、「口に苦い良薬」であるなら、オブラートのように飲みやすくするモノでありたいと思� ��ています。

そのシリーズ第一弾である「poemicro」(ポエミクロ)は、世界ではじめて。顕微鏡で読む「スライド・ガラスの詩集」です。昔懐かしい、小学生の頃、理科の実験で使ったカタチをした顕微鏡をのぞき込んでみてください。スライド・ガラスをゆっくり動かし、ピントをあわせる。

するとそこには、とても微細な文字で記された詩があります。小さな小さな詩が、身をひそめて、あなたに発見されるのを、あなたに読まれるのを、ずっと心待ちに待っています。

「poemicro」シリーズの第一弾は、谷川俊太郎「顕微鏡のための詩」。5編の詩が、それぞれ一枚ずつスライドガラスに最新の技術を駆使し、微細な文字で刻まれています。

掲載されている詩は、「お」「小さくても」「ふと」「1」「無へ」とい う5編。それぞれの詩は、今回「poemicro」のために、谷川さんによって執筆されたもの。詩の改行や文字数などはすべて、顕微鏡でお読みいただくことを前提に書き下ろされています。

5編の詩は、読者が5つの年齢の段階、5歳、15歳、25歳、35歳、45歳を想定して書かれたもの。小さなお子様にも楽しんでいただくことができるよう配慮されています。もちろん45歳以上の方にお読みいただいても、大人の方が5歳の方に向けて書かれた詩「お」を読まれてもお楽しみいただけることは言うまでもありません。

またこの「poemicro」シリーズは続編も予定されていますので、ぜひご期待ください。


「poemicro」のために特別に書かれた5編の詩が、5枚のスライドガラスに刻まれています

実際に収納ケースから「poemicro」のスライドガラスを取り出してみましょう。5編の詩が、ガラス1枚1枚に記されてます。ちょっと見ただけでは、たんなる普通のスライドガラスにしか見えませんが。

スライドガラスに少し近寄ってみましょう。上の写真、左のほうに、白い線が17列あるのがお分かりでしょうか1行の長さは、約1ミリ程度。何かが記されているのも、やっと分かるほど。そこに文字があること、そして何の文字が記されているかは読み取ることはできません。

さらに近づいてみます。通常のカメラで近づけるのは、ここまで。


星は色を持っています

1つの文字は、なんと200µm(マイクロメートル)という大きさ。湖や沼の水中に住んでいる小さな生物、ミジンコの1/10という大きさ。顕微鏡を使い、100倍に拡大してやっと読むことができるこの極めて微細な文字たち。この白い列が「poemicro」の作品、そのものです。

この文字を1枚のスライドガラスに記すことができたのは、電極基盤の加工に用いられている特殊なエッチング技術(文字を彫り込む技術)があったからこそ。東京工業大学・精密工学研究所の初澤・栁田研究室 ( の特別協力によって実現しました。


実際に「poemicro」の世界を楽しんでみましょう

それではセットに付属の顕微鏡を使って、実際に「poemicro」の世界を楽しんでみましょう。小学校の理科の実験で誰もが使った顕微鏡。操作の方法はみなさん良くご存じの通りです。

セットに付属の顕微鏡は実際の研究などで使えるものではありませんが、プラスチック製で軽量。扱いやすく、身のまわりのものを拡大して楽しんだり、夏休みの自由研究にご利用いただくことはできるでしょう。(その際には、別途、検体を乗せるためのスライドガラスをお求めください)

拡大倍率は3段階。対物レンズは回転式で、100倍から300倍まで拡大して見ることができます。この「poemicro」の詩を読むには、100倍に合わせてください。

続いて反射鏡を調節して、明 かりを取り入れます。この時、直射日光が当たらないよう注意してください。

お部屋の明るさが十分に得られない時には、この反射鏡をくるっと回転させると、LEDライトが点灯します。この光を使って、いつでも楽しむことができます。もう一度回転するとLEDライトは消灯します。

底面の滑り止めのゴムを外すと、LEDライトの電源となる電池ボックスがあります。電池は付属していませんので、単三電池を2本、別途ご用意ください。

ここまで準備ができたら、いよいよ「poemicro」の作品の記されたスライドガラスを取り出します。特製のケースに入っていますから、指紋が付かないよう、ゆっくりと引き出します。作品は「a-1」から「a-5」まで側面に大きくエッチングされていますから、読みたい詩だけを取� ��出すことができます。

スライドガラスをステージにおいたら、回転式のツマミを操作してぽんとを合わせます。作品はガラスの中央部に記されています。スライドガラスはステージに固定することもできますが、読み進めるために固定をせずに、指でもったままにしておくのが良いでしょう。これで準備は完了。

それでは接眼レンズを覗き込んでみてください。詩たちは顕微鏡の中で、あなたに出会うのをずっと待っていますよ。


パッケージサイズ
:16.5×24.5×8cm

顕微鏡
:高さ21×幅6.5×奥行き12cm


どのような材料にエメラルドが形成され


顕微鏡:186グラム


顕微鏡本体:プラスチック

LEDライトを点灯させるには単3乾電池2本が必要です 製品には付属していませんので、ご用意ください

谷川俊太郎・顕微鏡のための詩 五編

¥3,990. (本体価格 ¥3,800.)

近日入荷予定
顕微鏡で読むための「ガラスの詩集」、その第一弾。

谷川俊太郎の書き下ろしによる5編の詩「顕微鏡のための詩」を、5枚のプレパラートに刻印。そしてさらにこの詩を読んでいただくための顕微鏡までを含んだ、特別なボックスセットです。

パッケージを開けば、谷川さんの詩をすぐに読んでいただくことができます。


ご好評につき、サイン入りは完売しました


アシストオンのお客様だけ 先着100名様に谷川俊太郎さんのサイン入りでお届けします

特別企画として、谷川俊太郎さんに、内部にプレパラートを収納した特製ケースに、ひとつひとつ、サインをしていただきました。先着100名様にはこのサイン入りのパッケージでお届けします。


谷川俊太郎より デザインレーベル「oblaat」について

 詩は石に彫られたり、紙に刷られたり、声で唱えられたり、歌になって歌われたりして、人々のもとに届けられるのですが、さまざまな技術が開発され、いろんなメディアで詩を読み聞くことができるようになった今、詩を形成しているコトバが、身軽にどこへでも飛んでいけるような気がしています。

 詩のコトバは昔から「狂言綺語」などと言われていました。つまり人間の現実生活で使われるコトバとはちょっと次元の違うところで、人々の魂の深いところに訴えかけるものだという暗黙の了解があったのでしょう。

 私たちが世に出したいと思っているコトバも、実用には適さないコトバ、意味だけで勝負しようとしないコトバ、理解する前に味わっ� ��ほしいコトバ、遊ぶ楽しさを知っているコトバ、もしかすると少々狂っているかもしれないコトバです。そんなコトバのデリケートなエネルギーを受け取ってもらえれば、私たちは幸せです。

谷川俊太郎 詩人

1931年 12月15日、東京生まれ。詩集「二十億光年の孤独」でデビュー。詩作品に「生きる」「朝のリレー」、アニメ「鉄腕アトム」主題歌作詞など。「マザー・グースのうた」「スイミー」、スヌーピーの翻訳者としても知られる。読売文学賞、日本翻訳文学賞、萩原朔太郎賞ほか受賞多数。近著に、恋愛詩ベスト「私の胸は小さすぎる」がある。デザインレーベル「oblaat」同人。


私は地震の導入を持つことができますか?


プロデューサー・インタビュー 松田朋春さんにうかがいました

グッドアイデア株式会社 代表取締役社長
1964年東京生まれ 東京都立大学人文学部卒

地域開発やイベント、商品開発、広告企画などに携わる 2005年愛・地球博公式アートプログラムでプランニング担当 「ランデヴー プロジェクト」「ダイアログ・イン・ザ・ダーク・タオル」でグッドデザイン賞、「ピノキオプロジェクト」「はっぱっぱ体操」でキッズデザイン賞、グッドデザイン賞受賞。著書「ワークショップ-偶然をデザインする技術」(共著・宣伝会議)

「わたしの犬退治」(新風舍) 立教大学観光学部非常勤講師  (株)ワコールアートセンター/スパイラル チーフプランナー 典型プロジェクト代表 Oblaat(オブラート)世話人 

この製品をつくる、きっかけとなった出来事を教えてください

谷川俊太郎さんのお宅で、詩をグッズに展開してみようかという雑談をしていたときに、私が思いつきで「顕微鏡で読むガラスの詩集なんてどうですか?」と言ったのがはじまり。

言ったのはいいけどそんなもの誰も作ったことはないので、微細加工技術を持っていそうなところにいろいろ相談しました。最終的には東京工業大学の初澤教授のご助言もあり電極基盤の加工などをしている企業にお世話になりました。

エッチングの方法で文字を刻印していますが、試作段階では金属膜でプリントする方法も試していて、こちらの方がよ り精細に表現できるのですが、「エッチングの方が美しい」という谷川さんの意見もあってエッチングに決まりました。たしかに文字がガラスのくぼみで出来ていることで光が回り込み、文字自体が微生物のように見えておもしろいです。

最終的な製品の形状やデザインが出来上がるまでに気をつけたことを教えてください

技術とコストのバランスからフォントのサイズを決めるのと同時に、読むための装置である顕微鏡を調達して、その顕微鏡の視野に合わせて行内文字数を決めました。谷川さんの意向で、子ども向けにも買える価格にしようと考えていたので、あらゆる部分でコストとのバランスが勝負になっています。文字数の制約を決め込んでから、谷川さんにプレパラート専用の詩の書き下ろしをお願いしました� ��

さらに、5歳から始めて10歳ごとに読者を想定して五編の詩を書いてほしい(5歳、15歳、25歳、35歳、45歳)という、かなり無茶なお願いをしました。幅広い読者に向けて作りたいと思ったので。製品の「対象年齢:5歳~45歳以上」というのはここから来ているのですよ。

この製品で使われている素材について、エピソードはありますか?

製品の素材ではないのですが、何度目かのミーティングのときに「池の水を垂らしたら行間を泳ぐプランクトンが見える」ということに気付きました。それからはその映像が見たくてアタマの中がいっぱいでした。

ずっとお世話になっていた東工大初澤研究室の学生の今井さんに手伝ってもらって、池の水の動画を撮影してもらいました。Youtubeにも上げてあるので、こちらをぜ� �見てください(ポエミクロ微生物動画)。あまりにすばらしくて驚きました。ミクロの世界で、言葉が生命と溶け合っているような映像です。こんな詩はこれまで誰も見たことがなかった。

AssistOnのお客様にメッセージをお願いします


本当に楽しく進めることができた仕事です。

これをきっかけにして、「詩を本の外にひらくレーベル」オブラートが発足しました。オブラートは、メディア自体を詩的に操作することで詩の新しい効果を確かめたいと思っています。ポエミクロは、言葉を読むために顕微鏡を覗いてピントを合わせ、プレパラートを少しずつ動かすという不自由を強いる商品です。でも、言葉に出会いに行くハードルが、新しい詩の体験を与えてくれます。

人間はこれから何万年も歴史を重ねていくのでしょうから、そう考えたら詩の歴史はまだ始まったばかりです。谷川さんと一緒にポエミクロを作りながらそのことに気付きました。谷川さんが書いてくれた詩も、小さいけれど生まれたてのよう� �鮮度を感じる作品でした。

ちなみにポエミクロ専用詩なので、本などの紙媒体では発表されません。ぜひ買って読んでほしいです。

oblaatは、詩を本の外にひらくデザインレーベルです

「oblaat」は、メディア自体を詩的な操作対象にしたデザインレーベルです。
本の世界に閉じ込められていた詩の仕事を、プロダクト、空間、情報技術の場で展開します。

「oblaat」は、一連のナンバーを付された作品をプロデュースします。
単純に、詩を本以外の場所で鑑賞させることを指向するのではなく、言葉を用いて(あるいは用いないで)物質や空間を詩的な存在に書き換えていくようなデザインを指向します。「oblaat」の活動は、詩の持つイメージ喚起力をデザインの領域に応用するだけでなく、本の外での「詩的なもの」との出会いが、未来の詩の読者と書き手を新たに生み出すことにつながればよいと考えています。

「oblaat」は、様々なジャンルの同人からなる組織で、同人名は個々の作品制作に関わった作家名として公表されます。しかし、柔軟で自由な集まりでありたいと考えており、固定的なメンバーのようなかたちでの同人リストは公表しません。

「oblaat」は、そのもの自体の存在はきわめて無に近いが、飲み込む手助けをするというところが メディアに類似していると思います。詩が口に苦い良薬であるとするなら、「oblaat」はそれを飲みやすくするインターフェイスの開発をしたいと考えています。



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